過去に担当した生徒さんの話① 後編
Tくんを指導する最後の授業の日を迎えました。
Tくんは、次の年度も継続して塾に通うことになっていました。
ただ、次の年度からは、高校生を専門で教えておられる先生がTくんの担当になることが決定していました。
なので、本当に最後の授業です。
いつも通り授業を進めた後、
「来年度からは別の先生に代わるけど、頑張ってね」的なことをTくんに伝えました。
そしたら、急に、Tくんが紙に何かを書き始めたんです。
今までにそんなことは一回も無かったので、「え?何何何?急にどうした?何書いてるん?え?なんか変なこと言うてしもたんやろか?どうしよ。」と心の中で思いました。
書き終わったTくんは、その紙を私の方にスッと差し出してきました。
いささかパニック状態の私がおそるおそる見たその紙には、次の一文が書かれていました。
「来年度も藤井先生に教えてほしいです。」
「…………………………。」
「えええええええええええええええ!!」←私の心の声
めちゃくちゃびっくりしました。
それ以前にも、別の生徒さんからそういったコメントを頂くことはあったのですが、まさか、Tくんからその言葉を聞けるとは、正直、全く予想していなかったので、本当にびっくりしました。
もう、本当にびっくりしました。
何回言うねん笑
それと同時に、とても嬉しかったです。
「Tくんに気に入ってもらえる授業がちゃんとできていたんだな。よかったな。」と思って安心しました。
次年度から先生が代わることは決定事項だったので、それ以降私がTくんを指導することは無かったのですが、Tくんを指導した経験は、今でも忘れられない経験のうちの一つです。
Tくんを指導したことで、私自身、塾講師としてのレベルが上がったように感じています。
それまで以上に生徒さんの様子に注意を払うようになり、実際、成績が上がる生徒さんの割合が増えました。
両校舎で成績アップ率が一番高い講師になることもできました。(両校舎合わせて15名ほどの先生がいました)
Tくんに限らず、生徒さんを通して、私も成長させて頂いているなと感じることがよくあります。
これからも、担当することになる生徒さんたちと一緒に成長していきたいです。
おわり
ここまで読んでくださりありがとうございます。
長く書き過ぎたので前編と後編に分けました。
次回からは、もう少しコンパクトにまとめたいと思います。